広報こしがや

2001年05月01日

No.354 ビタミンについて 駅ビル医院せんげん台 周東 寛

Qビタミン・ミネラルのサプリメント(栄養補給剤)を飲んで、健康になるのでしょうか。
A最近予防医学がいわれて20年くらいになってきました。アメリカの学者らが、人工的に合成されたビタミン・ミネラルのカプセルや錠剤のサプリメントを毎日気を配りながら摂ることが重要と主張し、世界中数億人の人間がそれを実行しているようです。
われわれの体はバランスの良いビタミン・ミネラルを必要としています。ビタミンは昔から体の潤滑油といわれ、さらに近年では抗酸化作用をもつことがわか り、活性酸素(活発になりすぎた酸素)から細胞(膜)を守る役割や、体の中にある脂肪が酸化されるのを防いだり、特に血管の動脈硬化症、静脈瘤を防ぐ作用 などが注目されています。
つまりビタミンは、体の中で酸素反応するときに、その反応をより正しく順調に行うのを助ける働きをしているのです。エネルギー代謝、酵素合成、ホルモン 合成にも必要とされます。ビタミンはVA、VD、VE、VKが脂溶性ビタミン群であり、VB群、VCが水溶性ビタミン群です。
VB群の中には、VB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸があります。水溶性タイプのビタミンは、摂りすぎても尿や汗、 息から外へ排せつされるため心配はありません。脂溶性タイプのものは、摂りすぎてしまうと体内の脂肪に蓄積され、副作用が出現します。ましてサプリメント の合成脂溶性ビタミン群は、腺細胞にくっつき、発がん性を心配されておりますので、脂溶性ビタミンのサプリメントを毎日摂ることはよくないと思います。
本来ならば、自然なもので摂ることをおすすめしたいのですが、ハウス栽培のように、同じ土壌で繰り返し作った野菜や果物では、外見は美しくみえるものの ビタミン・ミネラルのバランスが非常に悪くなっています。まして人口肥料を使用しているものが多く、サプリメントと同じことになります。
すなわち漢方やお茶など野生の植物が良く、農薬や殺虫剤に汚染されていないものが良い。そして食品においては防腐剤を添加していないものが良いのです。また、乳酸菌などによる発酵処理がされていればもっと良いのです。

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