NO.547 学校医って知ってますか 越谷市医師会 会長 登坂 薫
ご家族が学校に通っていれば、学校医という名前は聞いたことがあると思います。では学校医はどういうことをしているのでしょうか。学校医の仕事は、当然ですが学校に行って児童・生徒の診察をすることです。主なものに、
1、小学校の就学時健診
2、新学期の4月~6月の内科、耳鼻科、眼科の健診
3、今年度から整形外科医による運動器検診が追加
4、修学旅行などの各種行事前の検診
などがあります。
〇学校の数と学校医の数
1、越谷市立小学校が30校、大きな学校は内科医が2人いるので、内科、耳鼻科、眼科、整形外科で122人
2、越谷市立中学校が15校、小学校と同様に大きな学校は内科医が2人必要なので61人、小中学校合計45校で183人
3、その他学校医ではないが18カ所の越谷市立保育所に内科嘱託医として18人
4、県立高校が越谷市内に8校あり、眼科、耳鼻科は1人ずつ、内科は1校を除き2人、精神科が2校で合計33人
5、小学校、中学校、保育所、高校全部合わせると234人の医師が学校等に出動しています
〇学校医は誰がしているの
学校医は越谷市医師会が越谷市あるいは埼玉県から推薦依頼を受けて医師を推薦し、越谷市等が委嘱しています。
内科、小児科は医師会員数が多いので受け持ち校数は1人1校で済みますが、眼科、耳鼻科は医師の数が少ないので、必然的に受け持ち校数が多くなり、耳鼻科は多いと10校、眼科は7校を受け持っています。現在、越谷市の耳鼻科医、眼科医は全員が医師会に入会されている訳ではありません。未入会の先生方は学校検診を行っていませんので、会員だけで学校医をしています。そして1人当たりの受け持ち校数はかなり多くなってしまいます。未入会の先生に入会をお願いしているのですが、なかなか入っていただけないのが現状であります。医師会は入会希望があれば基本的に入会は可能であります。多くの先生が医師会に入会し学校検診に参加されることを切に願っています。
〇開業医とは
開業医は、地域医療の貢献のために診療所を開設したのであり、利益追求が第一ではありません。自分の所に来た患者さんに元気になっていただくだけでなく、予防医学的観点から、学校医、検診、予防接種などを通じて病気を未然に防ぎ、軽いうちに治すように日々努めています。