NO.614 令和5年新型コロナ感染症対策とその後 越谷市医師会 会長 原 直
新年あけましておめでとうございます。
昨年は、新型コロナウイルス感染症(以下「COVID-19」という)の変異株であるオミクロンBA.1によって1月より第6波、そして急激な感染拡大を起こしたオミクロンBA.4/5によって7月より第7波が出現いたしました。その後重症化率が減少したため、9月より政府は、日本経済の再生に向けWITHコロナに舵を切り、入国制限撤廃をはじめいろいろな規制の撤廃・緩和をしました。
保健所によるCOVID-19の全数把握を取りやめ、ハイリスクの人たちのみ医療機関より報告し、それ以外は自分で陽性者登録をすることになりました。
昨年11月より第8波も到来しております。一昨年のデルタ株とは違い重症化は少ないものの、免疫を逃れ感染力は強くなりました。そしてさらに免疫をすり抜けやすいオミクロンBQ.1.1も出現しました。
しかしオミクロンBA.4/5ワクチン接種により、発症予防効果と重症化抑制効果は期待できます。未接種の方は、ぜひオミクロンBA.4/5ワクチンを接種してください。
これからも変異株の出現は予想されますが、今後のCOVID-19対策は「インフルエンザ」と同じ対応に移行していくと考えられます。
コロナ禍で外出を控え巣ごもり時間が増え、足腰が弱くなったりストレスを感じたりした方も多いと思います。また、持病があるにもかかわらず医療機関に通院しなくなった方もいると考えられます。可能な限り元の生活に戻していきましょう。
COVID-19への医療対応のため、日常医療では、救急対応や外科手術にも大きな影響が出ました。今後は、COVID-19の感染対策を取りつつ、日常医療を取り戻していくことが重要な課題であると考えられます。
今年もある程度の感染症対策は、必要です。COVID-19が落ち着くまで、越谷市医師会としては「適切にそして迅速に」対処してまいります。