No.301 統合医学時代における開業医の役割 周東 寛
このごろ、新聞紙上でも医療や健康にかかわる記事が多く見受けられるようになりました。患者さんの状態を把握し、早期に治療するとともに生活・健康指導をしていく重要性が強く唱えられてきています。これらを合わせて統合医学と言います。
近年、開業医の中には、よりよい医療を提供するため、必要があるときには、設備のある病院に検査依頼をして、その結果について検討する先生が多くなりま した。これを病診連携と言います。大病院よりも繊細で、かつ細心な医療を提供し、さらに患者さんにあった生活・健康指導が開業医には可能なのです。地域医 療には、かかりつけ医がなくてはならないのです。越谷市医師会会員は190名を超え、診療の合間をぬって保健センターなどで検診をし、夜は会員どうしで生 涯学習し、よりよい医療を行うために日々努力しております。
最近、「細胞レベルの医療」がさまざまな分野から研究発表されています。遺伝子組み換え、染色体治療さらに細胞間伝達物質についてなどなど。われわれの 体は細胞の集団であり、各種の細胞がお互いにコンピュータのように精巧にかかわりあっています。しかし、体の内外にわずかな刺激を受けることによって体調 が狂ってしまうことは、だれでも経験していることと思います。ゆえに、日々の生活上で体調を崩さずに、体のホメオスターシス(恒常性)を守り、自然治癒力 を高めていくような努力が必要かと思います。
以下に、私が提唱している「病気を防ぐ13の習慣」をご紹介します。 ①朝、布団の中で手足を刺激する。②起床後はゆったりとした体操で体をほぐす。③朝の歯磨きの後、コップ1杯の水を飲む。④1日のどこかに精神集中の時 間をつくる。⑤1日12分以上の運動をする。⑥足にあった靴を選ぶ。⑦朝晩、手足の指圧マッサージをする。⑧ふろには毎日入る。⑨夕食は腹八分で睡眠1時 間前までにすまし、その後は食べない。⑩夜は必ず歯を磨き、うがいを忘れない。1杯の水を飲んで食道をきれいにする。⑪7~8時間の睡眠をとる。⑫目、 耳、歯を養護する。⑬たくさんの友人をもち、趣味をつくる。