広報こしがや

NO.638 今後の感染症とマイナ保険証 越谷市医師会 会長 原 直

 新年あけましておめでとうございます。COVID-19が2020年に日本に上陸して早くも5年が経ちました。
2021年からワクチン接種が開始され、次々に変異する株に対応してワクチンも開発されていきました。昨年からは特定接種(国が全額費用を出す)から定期接種(一部補助を出す)へと変わり、重篤な基礎疾患のある60歳以上の人と65歳以上の高齢者が対象になりました。
 COVID-19は、以前に比べて重症化する人はだいぶ減っております。しかし高齢者が罹患すると一部の人は重症化したり、基礎疾患への悪影響が出て健康を害したりします。また、後遺症が残ることもあります。特に基礎疾患のある高齢者には、ワクチン接種をお勧めいたします。
 約100年前の1918年に全世界を陥れたスペイン風邪(当時の新型インフルエンザ)によるパンデミックにも3回の波がありました。特に第2波では、肺炎を合併して重症化する患者や死亡者が多かったことが知られています。第3波では、集団免疫の確立により季節性インフルエンザへ移行して終息したと考えられております。
 同様の機序でCOVID-19もそろそろ終息に向かうと推測されます。また今後も新興感染症の出現する可能性が指摘されております。これからも医師会としては、新興感染症のパンデミックに備えて、迅速に対応し適切に対処できるよう準備をしておきます。
 マイナンバーカードに健康保険証を紐づけてマイナ保険証が登場しました。令和6年12月より、原則新規健康保険証が発行されなくなりました。医療機関受診の際、マイナ保険証提示で手続きが簡単です。今後拡張機能も備わりますのでさらに便利になります。早めにマイナ保険証に移行してください。皆様のご理解とご協力をお願いいたします。