広報こしがや

NO.627 令和5年度「市民と医師の シンポジウム」を終えて 大越医院 大越恭二

 毎年行われている「市民と医師のシンポジウム」が今年度も12月10日に越谷サンシティで開催されました。このイベントは毎年越谷市と越谷市医師会が共催で行っており、構成は第1部で健康に関する内容を越谷市の現状として報告し、その後医師からテーマに沿った講演を行っております。第2部では参加していただいた市民からの質問に対して丁寧に答えるという構成となっています。今年度のテーマは、高齢化社会を背景に増加し脳梗塞や心不全を引き起こす可能性のある不整脈の1つである心房細動を中心とした「超高齢社会を健康に生きるために~不整脈について~」とし、行政の立場から「あなたは一生健康でいる自信がありますか?~越谷市の健診について」と題し越谷市保健医療部から講演があり、続いて獨協医科大学埼玉医療センター循環器内科・田口功教授から「心房細動の治療は心不全・脳梗塞の予防です」という演題でご講演を賜りました。また、今回は不整脈がテーマということもあり講演前に希望した市民の方に対して無料の心電図検査を行い、それに対して医師会の心臓検診委員の医師が一人一人に解説をするという初めての試みも行いました。
 その結果は、心電図検査を受けた方は92名で、そのうち所見があった方が19名、今回の一番の目的であった心房細動の方は7名でした。心電図はそれぞれ持ち帰っていただき、所見によっては循環器科の受診の案内も行いました。幸い心房細動の方は、皆さんすでに通院加療中ということでありました。
 参加していただいた市民の方々の関心も高く、第2部の質疑応答ではたくさんの質問を頂いたのですが、時間の限りもあり、すべての質問にお答えすることができなかったことは残念でした。
 このイベントは医療や介護または健康に関して、市民の方々に知っていただきたい内容を題材に、分かりやすく解説や講演をするものです。これからも毎年開催されていく予定ですので、興味のある方はぜひご参加ください。